第3回承認をめぐる間主観性の発達セミナーを開催します

更新日:2018/04/10

「承認をめぐる間主観性の発達」第3回セミナーを4月27日(金)に京都大学稲盛財団記念館で開催する予定となっています.
 今回はフランス、国立科学研究所・ 東洋言語学研究所のブラン・ラウル研究員と、トゥールーズ大学の発達心理学部・認知・言語・人間工学研究所の則松宏子准教授をお招きして,言語学の観点から心理理論・発達心理学に関わる発表をしていただきます.参加費は無料です.事前の参加予約は必要ありません.奮ってご参加ください.
「承認をめぐる間主観性の発達」セミナーは,子どもが養育者からの承認を通じて間主観性を発達させていくプロセスを探究するため企画されました.これと関連する研究を推進している優れた研究者を国内外から招へいし,話題提供していただきます.

どうぞよろしくお願いします.
 

第3回承認をめぐる間主観性の発達セミナー
 
【日時】
2018年4月27日(金)15:00-17:30(開場14:30)
 
【会場】
京都大学稲盛財団記念館318号室
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/en/about/access
 
【スケジュール】
15:00-15:10
イントロダクション
高田 明(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)
 
15:10-16:10
言語行為における心の理論使用のモデル化
ブラン・ラウル (BLIN Raoul):CNRS (仏国立科学研究所)&CRLAO (東洋言語学研究所研究員) 

要旨:一般に知られているように、ディスコースでは多くの曖昧性がみられる。本発表では、Grice(1979)の協力の原則にしたがうスピーチの中での曖昧な固有名詞の解釈を考察しながら、聞き手がどのように心の理論を使用して発話者が指示するものを理解できるのかを考える。それをもとに、(False Believeも含む)心の理論の形式モデルを設計した。この形式モデルは、Blin(2017)で形式理論で記述されているが、今回は誰にでも理解できるよう平坦なことばで紹介する。

ディスカッションも含みます。
 
16:10-16:30
休憩
 
16:30-17:30
インターラクションにおいて1-3歳児は他者の知識が理解できるか?曖昧性解除課題(Disambiguation task)を利用した実験研究
則松宏子 (NORIMATSU Hiroko):Toulouse Jean Jaurès大学、発達心理学部&CLLE-LTC (Cognition, Langues, Langage, Ergonomie)認知・言語・人間工学研究所准教授

要旨:こころの理論は従来誤信念課題を通じて4歳ころから獲得されるという知見が広く共有されているが、日本の子どもたちのデータでは、同課題を通じて5歳半から6歳近くで半数以上の子が通過するという結果が複数得られている(Naito & Koyama, 2006; Moriguichi et al. 2010など)。
このような過去の研究蓄積から、1)こころの理論は4歳以下の子どもたちには観察されないのか、2)上記のような文化差はどこからくるのか、という二つの疑問に答えるため、ここ数年取り組んできた日仏の1-3歳児を対象とした実験データを紹介する。まず、従来の課題における言語表現の役割について概観し、Blinの固有名詞の解釈に関する言語モデル(Blin, 2009, 2017)をもとにした曖昧性解除課題を提案し、1-3歳児における他者の知識理解能力の発達をしらべた実験データを紹介する。また、こころの理論研究における文化差を説明するための異なる仮説を概観し、曖昧性課題を使用した一連の実験データ(Norimatsu et al., 2014, Guillon et al., 2015, in preparation) を現在進行中のものも含め紹介する。

ディスカッションも含みます。
 
【備考】
* 講演は英語で行われます.通訳はありません.
* 事前の参加予約は必要ありません.どなたでも自由に参加いただけます.
* 参加費は無料です.
* 承認をめぐる間主観性の発展セミナー
科研費補助金・基盤研究(B)「承認をめぐる間主観性の発達に関する研究」(代表:高田 明)